障がいのある人の表現活動の可能性を広げていくきっかけづくりになればと思い、松山市堀之内の愛媛県美術館で行われた「アートの現場をつくるワークショップ 3回開催」+「共有のための対話会」に参加しました。このワークショップは、愛媛県内で活躍する障害のある人やその支援者等を対象に開催され、障がいのある人のアート活動への理解を深め、表現活動を推進していくことを目的にしています。
講師は、障害のある人の表現活動の可能性に取り組んでこられている中津川浩章氏です。中津川氏は、画家としての製作活動の傍ら、多様な分野で社会とアートをつなぐ活動をしておられます。障害のある人に対するアート活動に造詣が深く、バリアフリーアートスタジオ、アートワークショップ、公演等で表現することの意味と大切さを伝えられています。展覧会企画プロデュース、障がいのある方対象の全国公募展選考委員など多数務められています。
第1回 絵の具ワーク「みんなで準備して大きな絵を描いてみよう」12名参加、障がいのある人対象のワークで、愛媛県美術館の広い会場で、畳8畳程の広さのキャンバスに、20人のアーティストが、画材や画具を自由に選んで一斉に描いてみるというのが、テーマでした。日頃は、一人で絵画表現に取り組んでいるViseeアーティストですが、他の参加者と一緒になって大胆に表現していました。
第2回「生きることを引き出す創作体験ワークショップ」1名参加、支援者対象のワークで、まず、15人ほどの参加者と一緒に、縦1m20㎝横8mほどあるキャンバスに12Bの濃い鉛筆を使って、支持された線を自由に描いていきました。始めは、気を使いながら恐る恐るでしたが、次第に解き放たれたような感覚に陥りながら、感覚的に手が動いているような気持のよさを味わうことができました。次に、抽象的な言葉を聞いてから、画用紙にクレヨンを使って自由に表現をするというワークでした。個々の表現の違いの大きさに驚くとともに、みんな違ってそれでいいことを再確認させられました。